タロットカウンセリング"HILFE"(ヒルフェ) | 日記 | 閲覧注意(？)その4 後編

前回の続きです

怪談なので、苦手な方はスルーで。

彼が誕生日に電気を消す理由
何故か自分の名前をちゃんと発音できない理由

どちらもが判明しました

そうこうしている内に、彼は就職も決まり、仕事の忙しさもあって団体を退会しました

しかしある日、僕の知人の一人が街中で彼とバッタリ会い、一緒にお茶したそうです

知人曰く
「アイツ、もう誕生日に電気消すの平気になってんて」

以下は知人が彼(○○○)から聞いた話


彼が実家に帰り、倉庫の掃除をしていると
奥から真っ黒な子供くらいの大きさの人形が出てきたそうです

彼は幼い頃、、遊びに来た歳上の従兄弟と近所を探検していました
その時に、火事で全焼したという家の跡地で見つけたのが、この真っ黒く煤けた人形だったと。

お兄さんが面白がり、彼を人形の隣に立たせ

「お前の名前は○○○。コイツ(人形)の名前は○○□w」

とふざけて言い放ち、ノリで彼は家に持ち帰り倉庫に入れて忘れていたと。

彼曰く
「誕生日の度に現れてた黒い影の正体はこの人形なんやと思う。俺に思い出して欲しくて現れてたと思ったら怖いというより何か懐かしくてな。もう出てきて欲しくないけど、ずっと倉庫にいていいよって心の中で思って、それ以来誕生日に電気を消すのも平気になった」

との事でした

まあ、良かったんちゃう？と僕が知人に言うと、、

「いや、、俺、正直アイツが気持ち悪くなった。ていうかできれば二度と会いたくない」

知人曰く

「アイツ、この話してる時、身体からギシ、とかギリみたいな変な音出しててん。最初歯軋りでもしてんのかと思ったけど明らかに身体からしてた。関節が鳴るようなポキって感じの音じゃなく、金属を擦るような音がしてた」

更に

「俺、別れ際にアイツと握手したんやけど、それから何気無く握手した方の手を見てみたら、手が煤だらけになってた」

それ以来、僕も、僕の周辺の人間も○○○と会う事はありませんでした

というより知人が再会したのは

○○○ではなく○○□だったのかもしれません

もしそうだとしたら○○○が現在どうなっているのかは、あまり考えたくありません

その黒い人形は○○○に「思い出して」欲しかったのではなく
「なり代わりたかった」のでしょう